戸島基博
分子識別の温度依存性パターンと置換基の構造との関係
分子識別 ── 分子が分子を識別する機能 ──
は、生命の不可欠な基盤です。そこで、『どのような反応環境で,特異的な分子識別は起こるのか』を解明するための研究の一環として、フェニル基とn -ペンチル基あるいはn -ブチル基をそれぞれもつ一対の会合性チオールを用い、水―有機溶媒2成分混合系中で、溶媒組成と温度を変え、酸素酸化反応の選択性(分子識別の尺度)を検討しました。その結果、置換基によって、特異的な分子識別が起こらない場合のあることがわかりました。この実験を通して、自分になかったものを見つけられたと思います。